研究課題
本研究では、クライオパイリン関連周期熱症候群(CAPS)発症機序の分子生物学的な解明を一義的な目的とする。特にヒトCAPS患者で同定されるNLRP3の遺伝子変異は、その遺伝子型に応じてCAPSが発症した際の重症度をおおまかに規定しているとされる。これらの分子基盤の解明のため、NLRP3リコンビナントタンパク(野生型・変異型)の発現・精製を本研究の第一の目的とした。H26年度は、NLRP3分子のリコンビナントタンパクの発現系を、昆虫細胞発現系を利用して構築することを試みた。昆虫細胞用発現ベクターpFastBac1(Invitrogen社)に全長、LRRドメイン欠失型の遺伝子コンストラクトをそれぞれ組み込んだものを作成し、Bacmid DNAを作成。さらにこれらをSF9細胞に感染させたところ、NLRP3全長及びLRRドメイン欠失型はタンパクの発現が確認された。しかし非常に少量のタンパクしか発現せず、かつ不溶性であった。次いで、カイコを使用したタンパク発現系を利用して上記タンパク群の発現精製を試みたところ、カイコ脂肪組織中からNLRP3タンパクを抽出することができなかった。H27年度は発現コンストラクトの最適化、分泌型タンパクとしての発現系の再構築、他生物種由来発現系(主に大腸菌発現系)でのタンパク発現系の構築を試みる予定である。
3: やや遅れている
リコンビナントタンパクの不溶性が課題である。
発現コンストラクトの最適化、分泌型タンパクとしての発現系の構築、大腸菌発現系でのタンパク発現系の構築を試みる予定である。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)
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