microRNA(miRNA)はがんの発生や抑制に関与しており、血中のmiRNAはエクソソーム内に存在するだけでなくArgonaute 2 (Ago2) 蛋白質と複合体を作ることでRNaseによる分解から逃れている。本研究では、miRNA/Ago2複合体を用いたmiRNAのデリバリー法を開発し、がん治療への実用化を目指した。細胞外に分泌されているAgo2は微量であったが、miR-27aを導入したAgo2高発現細胞培養上清を用いて乳がん細胞株 (MCF-7)を培養するとコントロールに比べて細胞増殖を抑制した。以上より、miR-27a/Ago2複合体が乳がん細胞の増殖を抑制する可能性が示唆された。
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