本研究ではnab-paclitaxelの有効性を予測するバイオマーカーとしてSPARCに着目し、腫瘍組織内のSPARCの発現とnab-paclitaxelの臨床効果の関係につき検討した。胃癌組織におけるSPARCの発現は間質細胞内にのみ認められた。進行・再発胃癌において実施したnab-paclitaxelの第II相臨床試験において有効例ではSPARCが高発現であり、SPARCがnab-paclitaxelの有効性のバイオマーカーになる可能性が示唆された。 また、胃癌手術症例における検討ではSPARC発現陽性例で予後良好であり、その要因として抗癌剤感受性が関与している可能性が示唆された
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