マイクロアレーやRT-PCRの結果同様、胃癌切除検体においてRUNX3は高率に不活化されていた。一方EZH2は79.4%(77/97)の症例で高発現していたが其の発現と予後との相関は認められなかったことからEZH2を介した新たな分子メカニズム(H3K27のメチル化やノンヒストン蛋白のメチル化)が悪性度や分化に関与すると考えられた。これまでに多くの癌腫においてEZH2の発現上昇と予後との相関を確認してきたことから新たなバイオマーカーとして血清中のELISA測定キットの開発を進めてきた。その一環として血清中の抗p53抗体価が大腸癌、胃癌、食道癌において感度、特異度共に有用であることを確認した。
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