研究成果の概要 |
食道扁平上皮癌組織の網羅的遺伝子発現解析を行い,膜結合型セリンプロテアーゼTransmembrane Protease Serine 11 (TMPRSS11) familyの遺伝子群が食道癌組織で発現低下していることを示した.最も発現差の大きいTMPRSS11Bについての食道癌64症例および食道癌細胞株10株のqRT-PCRでは 87.5%の症例で発現低下を認め,また発現状態と臨床病理学的因子の間に相関は見られず,TMPRSS11B発現低下は食道癌発症初期に生じるものと思われた。TMPRSS11Bの強制発現ではリン酸化EGFR, Aktの発現抑制が見られ癌抑制遺伝子としての機能が示唆された。
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