習慣的な飲酒、喫煙歴の無い食道扁平上皮癌症例は喫煙歴または飲酒歴のある症例と比べ、女性の割合が有意に高く、食道癌の家族歴を有する割合が多く、食道内多発病変は少なく、高分化型の割合が多かった。飲酒、喫煙歴の無い食道扁平上皮癌は発癌の機序が異なる可能性があり、geneticな変化がある可能性が示唆された。 シチジン脱アミノ化酵素であり遺伝子変異に関連を示唆されている酵素APOBEC3B の発現レベルを評価し、食道扁平上皮癌切除症例においてAPOBEC3Bの発現はPIK3CA遺伝子変異と有意に相関している結果が得られた。
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