活性化EGFRとGEP100結合によるArf6経路の活性化をさらに亢進する機序の解明を行った。Grb2過剰発現により、EGFRとGEP100の結合が増強、その下流であるArf6活性化がみられた。これにより、実際に肺癌細胞株において、EMT活性化(E-cadherin発現減少)やin vitro浸潤能の亢進が示された。 EGFRと結合しない変異型Grb2では、Arf6経路の活性化は増強しなかった。EGFRとGrb2の結合が癌の浸潤能に重要であり、浸潤能の抑制に、EGFR-Grb2、Grb2-GEP100、EGFR-GEP100結合部位の阻害が有用である可能性が示唆された。
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