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2016 年度 実績報告書

Noda epileptic ratを用いた迷走神経刺激療法作用機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 26462210
研究機関広島大学

研究代表者

飯田 幸治  広島大学, 病院(医), 講師 (20304412)

研究分担者 香川 幸太  広島大学, 病院(医), 医科診療医 (40726981) [辞退]
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード迷走神経刺激術 / Noda Epileptic Rat / Ascending arousal system
研究実績の概要

迷走神経刺激法(vagus nerve stimulation:VNS)の作用発現には従来の研究から、視床-皮質間の神経調節の関与が示唆されている。VNSは長く刺激を行うことでその効果が増強しプラトーに達するがその機序も分かっていない。今回我々は、遺伝性てんかんモデルであるNoda Epileptic Rat (NER)に対して急性(2時間)、慢性(4週間)の迷走神経を行なった。抗てんかん作用の確認のため脳波測定を用いた行動観察を行い、その後取り出した脳に対して急性・慢性の神経活動を反映するc-Fos、delta-FosBを用いた蛍光二重免疫染色を行った。最終年度のH28年には、主に4週間の慢性刺激を行ったNERに対する上記2種類のFos蛋白の蛍光二重免疫染色を行った。我々の行った先行研究から上行性毛様体賦活系に含まれる核がVNS作用機序発現に関わっている可能性があり、この系に含まれる核を中心に検討を行った。急性期にc-Fosは正中中心核(CM)、青斑核(LC)、外側毛様核(LRt)、後背側被蓋核(PDTg)、孤束核(NTS)、橋毛様体核(PnC)で、慢性期にdelta-FosBは正中中心核(CM)、背外側被蓋核(LDTg)、外側中隔核(LSV)、視床背内側核(MDM)、内側中隔核(MSV)、NTS、PnCで、有意に多く陽性細胞を認めた。急性・慢性刺激に共通して活性化していた核はNTS、PnC、CMでそれぞれ迷走神経の中継核、上行性毛様体賦活に関与する。また急性刺激ではLC、LRt、PDTgが、慢性刺激ではLDTg、LSV、MSV、MDMが活性化しており、急性刺激ではノルアドレナリン作動性ニューロンが活性化し、慢性刺激ではコリン作動性ニューロンを介して上行性毛様体賦活系が活性化することが明らかになった。

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公開日: 2021-01-27  

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