背景および目的:脳脊髄液(CSF)運動生理の理解は神経機能維持に関する生理機能の理解において非常に重要であり、水頭症に代表されるようなCSF運動の異常によって起こる病態の理解にも欠かす事のできないものである。多くの研究でCSFの動態解明の手法が検討されてきた。本研究では健常ボランティア群および正常圧水頭症群のCSF運動を4D-PC法MRIを用いて定量化し、解析を行った。結論:4D-PC法MRIを利用した頭蓋内CSF運動の定量化解析を行い、脳幹前面部の速度および圧力勾配が他の部位に比較し有意に高値であった。よって頭蓋内CSF運動の中心は脳幹前面部であることが示唆される。
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