Thy1-YFP Tgマウス腓骨神経切断モデルで運動神経の再生過程を可視化した。神経切断後の前脛骨筋内では数日内にYFP陽性神経線維が消失し、2週以降にシュワン細胞が消失した。一方、神経筋接合部(NMJ)は、切断6週目でも残存していた。よって神経切断から再建までの期間を4週(4週群)と6週(6週群)に設定し、経時的に10週間観察した。その結果、4週群のほうが、運動機能の回復が良好であった。組織学的解析では、4週群のほうが6週群よりも約3倍のNMJが観察できた。本研究成果から神経切断4週と6週間でNMJ変性に関連した分子機序の違いが推察され、同分子の解明によって神経再生の促進が見込まれた。
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