脊椎椎弓根スクリューによる固定法において、スクリューのルースニングが生じることは、大きな問題の一つとなっている。そこで、われわれは、固定性(アンカー効果)の向上のために、スクリュー先端を拡張させる機能を付与したスクリューを試作した。そして、ビーグル犬を用いた実験を行った結果、この先端拡張型スクリューは、非拡張型スクリューと比較して、正常骨および骨粗鬆骨に対して固定力を向上させることが示された。しかし、正常骨ではスクリューの先端を開大すればするほど固定性が高まるが、骨粗鬆骨では先端の開大をより大きくしても固定性がほとんど増加しないことがわかった。
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