短時間作用性βブロッカー、ランジオロール、エスモロールともに用量依存性に脳の酸素化を減少させた。これらの変化は血液希釈の程度に応じて増強した。ランジオロールはエスモロールより脳の酸素化の低下が軽く、β1選択性が高い方が脳の酸素化が低下しにくいことが示唆された。 血液希釈時のβブロッカー投与による脳の酸素化の低下は輸血をすることによって回復させることができる。 またβブロッカーは出血時と同様に低酸素時にも脳血流維持のための生体代償機構を抑制し、同じ動脈血酸素飽和度に対して脳の酸素化が低下させ、低酸素ストレスにも脳梗塞を起こしやすくさせることが示唆された。
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