スーパーオキシドは、肺高血圧血管病変に関与している。我々は、肺高血圧の病態において、ある悪循環が存在するとの仮説を設けた。スーパーオキシドがNOと反応し、ペルオキシナイトライトが発生。その結果、uncoupled NOSが増加し、さらにスーパーオキシドの産生が高まるという悪循環である。 スーパーオキシド産生を抑制する方法として、キサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつフェブキソスタットを用い、2つの確立されたラット肺高血圧モデルの肺高血圧発症過程に投与し、その効果を検討した。結果、両モデルのいずれの評価項目でも、有意な発症抑制効果を認めなかった。上記仮説は、正しくない可能性が推察される。
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