加齢黄斑変性(AMD)における光線力学療法(PDT)治療後の黄斑色素量変化の検討と、黄斑色素の網膜機能への影響についての動物モデルを用いた基礎的検討を行った。AMD患者についてPDT施行前、1、3、6および12ヵ月後の視力、網膜中心厚、黄斑色素量を測定した。黄斑色素はPDT後でも上昇する事、施行前後で黄斑色素量と視力との間に有意な相関関係がある事が明らかとなった。ラットにルテインを投与すると視機能が改善する傾向が見られ、網膜光障害モデルではルテイン投与により濃度依存的に障害が抑制された。網膜、血中からルテインは検出されず、ルテインは抗酸化因子等に作用する事で網膜保護に関与している可能性がある。
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