新生児壊死性腸炎(NEC)は、新生児期に発症する重篤な疾患である。その発症機序はまだ不明な点が多いが、今回その発症機序としてサイトカインストームの影響があるのではと考えた。子宮内胎児発育遅延モデルマウスを作製し、これに腸管ループ起炎試験を行い、NECに準ずる病態を作製した。このマウスの炎症性サイトカインの血中濃度を測定することで、NECにおけるサイトカインの影響・病態を確認することを目指したが、成熟マウスと比較して有意な炎症性サイトカインの上昇を確認できなかった。 より簡便なモデルとして、NECに近い細胞株を作製した。今後のNECの研究に利用できるものと考えた。
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