生体とほぼ等しい磁化率を有する生体内合金の開発を行い、Au-Pt-Nbの3元系の合金でニオブが8%のとき、白金が25~30%でほぼ等しい磁化率が得られることが確認された。その合金を用いて市販の脳動脈瘤クリップと同じ形状のクリップの製作を行った。このクリップのMR撮影における影響を調べた。スピンエコー法では、クリップの形状が明瞭に観察できた。またグラジエントエコー法においてもほとんどアーティファクトは見られなかった。さらにtime of flight法による非造影MRアンギオグラフィにおいても、市販されている2種類のクリップでは隣接する水流が欠損したが、このクリップでは、なんの影響もなかった。
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