複合レジンの成分であるS-PRGフィラーは、6種の金属イオンを放出することでう蝕や歯周病原菌に対する抗菌性を有することが知られている。しかし、in vivoでの歯周病予防に関する報告はない。本研究では、S-PRG抽出液のマウス歯周炎結紮モデルに対する効果を検討した。 C57BL/6マウスを、結紮なし、結紮あり、結紮ありS-PRG抽出液投与群の3つに分けた。その結果、S-PRG抽出液は明らかに歯周炎モデルの歯槽骨吸収を抑制し、炎症性細胞浸潤を抑制しており、特にボロンイオンの分布が確認された。以上のことから、S-PRG抽出液は抗炎症効果により歯周病の組織破壊を予防する可能性が示唆された。
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