本研究では、効率的な骨再生を目的として、自己血液由来濃縮血小板フィブリンゲル(CGF)と脂肪由来幹細胞分泌蛋白(ADSCs-CM)を用いた新しい治療法の検討を行った。CGFは、培養実験において血管の伸長する効果が確認された。生体内では移植後4周以内で分解し、その際、マクロファージ、新生血管を誘導して、再生環境の構築に関与できることが分かった。一方、機械的強度としては延性に優れ、様々な場面で臨床応用が可能であると思われた。ADSCs-CMは、成長因子であるPDGF-AA、VEGF、HGF、TGF-β1が含まれており、特に血管新生に関連するVEGFの他、HGF、TGF-β1が多いことが分かった。
|