口腔粘膜上皮細胞に5FU刺激することにより炎症性サイトカインの発現が増大した。さらにβ-cryの添加により5FU刺激による炎症性サイトカイン発現レベルの増大が抑制された。これよりβ-cryは口腔粘膜上皮細胞に対して抗炎症効果を有しており、粘膜炎に対する治療薬となる可能性が示唆された。5FUで生じる口腔粘膜上皮の炎症に対して、β-cryは抗炎症作用を有する可能性が判明した。これにより、天然食物に多く含まれる、安全性の高いβ-cryはがん化学療法で生じる口腔粘膜炎の新たな治療法となりうる可能性がある。
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