研究課題/領域番号 |
26463266
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研究機関 | 滋慶医療科学大学院大学 |
研究代表者 |
池西 悦子 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 教授 (90280106)
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研究分担者 |
真継 和子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (00411942)
山下 哲平 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 助教 (50617420)
田村 由美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (90284364)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | リフレクション / 批判的分析スキル / ICT教材 / 看護教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、臨床看護師のリフレクションスキルの1つである「批判的分析スキル」の習得を強化する教育プログラムを開発し、その有用性を明らかにすることを目的とする。 看護実践能力とは,患者の状態に応じた適切な看護サービスを提供するために,豊富な知識と技術を統合し,実践する能力であり,批判的思考力を高めることが看護実践力の向上につながるといわれている。リフレクションスキルの1つである批判的分析では,上手くいった、もしくはもっと上手くやりたいという実践を、馴染みのある知識や経験の視点からだけでなく、概念と実践,行動と思考を行き来することで多角的な分析を行うスキルである。 昨年までに実施した看護師の学習スタイルの結果では、自らの経験を吟味することで学習する拡散型が多いことが明らかとなっている。そのことから批判的分析スキルの育成には、理論的知識の活用と、知識を実践でどのように活用できるのかを明らかにする思考のトレーニングが必要と考えた。 Caper(1978)は看護の知をその構造から経験知、倫理知、個人知、審美知の4つに分類している。これら4つの知識を活用して多角的に問題を分析し、問題解決方略を吟味することを学習の骨子として、3事例からなるICT教材のプロトタイプを作成した。また、事例による学習の前後に批判的思考態度、および学習スタイルの調査を実施し、本学習によってそれらの変化がみられるかを検証するプログラムを作成した。また、作成過程においては事例のプロトタイプについて、臨床看護師を対象としたプレテストを実施し、その結果に基づいて修正を加えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、教育プログラムの実施、評価から教育プログラムの有用性を検証する予定で、ほぼ計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
6月までに教材の作成を終え、有用性の検証に取り掛かる。研究参加者への依頼は、継続して研修を実施している(6月~10月)施設の受講者に依頼をする予定であり、教育プログラム実施、データ収集、分析を年内に終え、3月までに研究のまとめを実施する計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
ICT教材のプロトタイプのプレテストにおいて修正が必要となり、教材に使用する事例の動画撮影が平成29年度にずれ込んだため、次年度使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
教材のサーバー管理料、および事例の動画撮影・編集に掛かる費用に使用する。
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