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2017 年度 実施状況報告書

術後せん妄症状看護の質指標の構築

研究課題

研究課題/領域番号 26463320
研究機関愛知県立大学

研究代表者

石光 芙美子  愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (00453457)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワードせん妄 / 周術期看護 / クリティカルケア看護 / 質指標 / 閾値下せん妄
研究実績の概要

平成29年度は1)術後せん妄への早期介入を可能にする前駆症状の検討およびその成果の公表、2)前述の1)の成果も踏まえて、これまでの研究成果と国内外のせん妄ケアに関するガイドラインや文献から、術後せん妄症状看護の質指標素案の作成を進めた。
1)術後せん妄を発症した患者の発症前日と発症当日の両日に観察された症状は、9因子51項目の術後せん妄症状観察項目のうち7因子17項目で、これらは閾値下せん妄の評価と合わせて行うことで、せん妄の重篤化を回避できる可能性が示された。本研究課題が、術後せん妄症状看護に焦点を当て、これまでの知見から閾値下せん妄と合わせて17のせん妄前駆症状に基づいてせん妄ケアを構築することは、せん妄の発症予防の観点から重要な意味を持つと思われる。
2)術後せん妄の発症経過<未発症期><発症前駆期><発症重篤期><回復期>の4期それぞれに【ケア目標】を作成し、それらに対するケア内容を整理した。<発症前駆期><発症重篤期>には「症状マネジメント」、「生理学的異常所見のアセスメントと適切な対処」、「睡眠覚醒リズム障害のアセスメントと適切な対処」、「安全のリスク評価と対策」、「適切な環境調整」、「早期離床・活動の促進」、「家族への情報提供・精神的ケア」、等の主要なケア内容から構成された。また<回復期>はこれらの主要ケア内容に「セルフケアの拡大・生活リズムの構築」、「せん妄体験の意味づけ」が追加された。また、前述の1)で示された17項目の前駆症状が出現した時点で行う必要のあるケア内容について、術後せん妄症状看護の質指標素案に反映できることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者が所属研究機関等を変更したことに伴い教育等の業務に拡大が生じ、想定していた分の研究活動の時間を確保することが困難であった。

今後の研究の推進方策

術後せん妄症状看護の質指標素案のエキスパートパネルによる評価に基づき、国内のせん妄ケアのスペシャリストを対象に調査を実施し、質指標の構築を進める。また最終年度として、1)術後およびICUせん妄ケアにおけるチームアプローチの現状、2)“せん妄からの回復”を支援する看護師の臨床知、に関する本課題の先行知見も踏まえ、術後せん妄ケア質指標の構築を行ってきた過程について、研究課題に対する成果をまとめる。

次年度使用額が生じた理由

術後せん妄症状看護の質指標素案のエキスパートパネルによる評価、および国内のせん妄ケアのスペシャリストを対象に行う予定であった調査を遂行できていないため、これらに要する金額が残った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 術後せん妄への早期介入を可能にする前駆症状の検討2017

    • 著者名/発表者名
      石光芙美子
    • 学会等名
      日本看護研究学会第43回学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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