本研究は,「乳房を押し伸ばして画像を撮る」という特殊な方法で行われるマンモグラフィ検査時の心身負担となる体性感覚について,感覚間相互作用を応用することにより,どのような変化と影響があるか定量的に検証するものである. 検証結果から「検査前」,「検査のためのポジショニング固定」,「乳房圧迫」の過程ではより緊張度が増す過程であることが実証された.これらの緊張度が増す過程において,聴覚や視覚の刺激は緊張や痛みが緩和する傾向がみられた.以上から,心身負荷となる体性感覚について感覚間相互作用を用いることは,負担となる痛みや苦痛を緩和することができることが示唆された.
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