認知症を伴う高齢がん患者の疼痛アセスメントのプロセスを明らかにするために、グラウンデッド・セオリーアプローチを用い、疼痛ケアに携わる看護師のケア場面の参加観察と半構造的面接をデータとし分析した。 対象看護師は25名。分析の結果、看護師が患者に痛みがあると判断するまでのアセスメントプロセスは、「様子の違いを察知」することから始まり、患者は痛みの程度を適切に訴えられないため、「今までの状態」「一般的な状態」「チームの見解」「サインの頻度、持続性」から苦痛の程度を判断していた。さらに「がんの病態との一致」がある場合はレスキュー鎮痛薬を試用し苦痛が緩和された場合はがん性疼痛があると判断していた。
|