中小企業などの組織が金融危機、大震災あるいは特許訴訟などの危機に遭遇した時、経営にどのような影響を及ぼすのか、どのような企業が危機からの回復に優れているのかなどの問いに実証分析を通じて答えることを試みた。危機に対する耐性を高めるには、財務基盤が強固であることなどの基礎的体力はもちろん必要だが、加えて少数の信頼できるネットワークを有することが重要であること、また中小企業では遭遇した危機から平時のリスクマネジメントの在り方について学習することが観察された。しかし特許訴訟のケースでは学習効果は4年程度で失われることも明らかになった。
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