ダイズの放射性セシウム(RCs)吸収に関する基礎的研究を行った。RILを用いたQTL解析より、RCs吸収に関わる3つの遺伝子座を特定した。また、溶液中のK濃度が高まるとRCs吸収は急激に低下すること、高K溶液で栽培したダイズほどRCs吸収は低下するため、ダイズのCs吸収にもK輸送体が関与していると考えられた。 ダイズはイネと異なり成熟期間際までRCsを吸収し続け、体内に取り込まれたRCsのうち、子実に40%以上も蓄積した。子実内では均一に分布した。モニタリング調査でダイズのRCs濃度が高いのは、RCs吸収期間が長いことに加え、子実内のRCs蓄積容量が多いことが要因の一つと推定された。
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