本研究では、超高性能かつ超低消費電力なコンピューティングを実現すべく、単一磁束量子(SFQ)回路を用いたマイクロプロセッサ・アーキテクチャに関する研究を行った。SFQの利点を活用し、その欠点を隠蔽する新しいマイクロアーキテクチャを提案した。見積もりによる評価を行った結果、現代のCMOSマイクロプロセッサに対し50倍以上の高速動作を実現できる可能性が明かになった。また、その時の消費電力は数ワットと極めて小さく、将来の超高性能・低消費電力コンピューティング実現に向け極めて有効であることが分かった。本見積りではレイアウトによる影響を考慮していないため、今後は物理設計に基づく評価を行う予定である。
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