個人の情報を保護したデータ開示法の一つにk-匿名化がある。k-匿名化されたデータを人間が閲覧した際に、データに含まれた人間に対して不利益を生ずるような推測がなされる場合がある。本研究ではこの現象をk-匿名化が誘発する濡れ衣と呼び、濡れ衣を発生させうる属性を持つ機微なレコードに着目し、濡れ衣の発生を軽減するk-匿名化法を提案する。滞在位置情報、およびカテゴリー情報も含む一般的な場合に対して、実データに対して濡れ衣を発生させうる機微属性を付与したデータセットを用いて実験を行い、提案手法を用いると濡れ衣を軽減したk-匿名化を実現出来ることを確認した。
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