研究課題
身体知としての発音学習は、外国語として英語を習得する主に日本語話者にとって有効な手段がなく、繰り返しの聞き取りや発音の試行錯誤による学習以外に選ぶことができなかった.本研究は、発音を、身体を使う運動と同様に、身体知としてとらえ、可視化手法や、フィードバックによる改善などを利用することから研究の骨格を発想した.発音を、随意筋で制御しやすい口腔内の運動が主となるプロセスとして、その一連の過程を、VRを利用した可視化情報として学習者に提示し、発音の改善の可能性を調査した.一連の発音学習教程を、VRによる発音にかかわる口腔内の観察を含むフィードバックシステムとして構築し、本手法の有効性の調査に用いた.学習の事前事後の発音の変化および、関連した英語の単語聞き取り試験による理解度指標により、学習者の状態変化や変容を評価することとした.発音に関する学習は、同時に、日本語話者にとって判別しにくいLとRの聞き分けに対する改善効果を期待することができ、同時に、その評価も行った.実験は被験者16名によって前述の開発システムを利用し、学習時間を各10分間、事前事後に、発音復唱テストおよび単語聞き分けテストを実施した.その結果、学習前後で、各テストの得点は、向上する傾向にあったが、統計的な有意性(危険率5%)は確認するに至っていない.これらの全体の研究内容は、「発音学習支援システムおよび発音学習支援方法」として、2016年3月に特許として出願している.
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知能と情報 (日本知能情報ファジイ学会誌)
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In Communications in Computer and Information Science (CCIS)
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