本研究は、PIV法を屋外観測に応用し、これまで観測できなかった、安定接地境界層における小スケールの乱流現象を面的に捉える手法を開発して検証することを主目的として実施した。得られた主な成果は以下の通りである。(1) 屋外の風を可視化するため、広範囲にトレーサ粒子を散布することのできるシーディング装置が開発された。(2) レーザシート面に対して斜め方向から撮影される動画から、透視変換や画像相関によって、微小時間間隔におけるトレーサの移動速度を算出するコードが開発された。(3) 屋外での実証実験により、本研究のPIV観測システムによって、超音波風速計とほぼ同等な乱流計測が行えることが確認された。
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