極域や亜寒帯域の海氷中に棲息するアイスアルジーは海水中に棲息する植物プランクトンと比較してバイオマス量が遥かに高いが、その量を把握するにはアイスコアを採集する必要があり重労働である。本研究では、青色レーザーを用いて氷中の有光層中のアイスアルジーを蛍光させその蛍光量からクロロフィルa濃度の計測装置の開発を検討した。サロマ湖でアイスコアを採取し得られた蛍光値とアイスコアを融解して計測したクロロフィルa濃度がよく一致することを確認した。本システムは小型・軽量化が可能で、飛行ドローンなど無人観測への展開が可能であり、極域における生態系解明などへの大きな寄与が期待できる。
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