若手教員の教授技術の習得・向上を目的としたメンタリング・システムの開発を行った。本システムは、共同の授業設計、授業中の認知的介入、授業後の介入場面についての省察的対話、の3フェーズから構成されている。本システムを用いて小学校3名と中学校1名の若手教員を対象にメンタリングを合計5回行い、指導教師と若手教師の対話の分析を行った。 その結果、指導教師による具体的な状況における教授技術の提示は、若手教師にとって効果あることが示されたとともに、事後の話し合いによって、なぜその教授技術が用いられたのかというメンターの個人的実践理論が明示され、教師教育における教授技術の教育可能性が示された。
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