周辺視野あるいは中心視野の障害は異なる認知的不利益をもたらすと考えられるが、系統的かつ客観的な調査報告がない。本研究では、日常視において求心性視野狭窄および中心暗点がもたらす認知的不利益を、我々が開発したシミュレータを使用して明らかにした。。 求心性視野狭窄では、視野の狭小化とともに課題達成時間が延長し正答率が低下した。その傾向は視覚探索課題で顕著であった。狭小化と視力低下が顕著な条件では、色情報が物体認知に有効に働くことが分かった。中心暗点では、暗点が大きくなるとともに物体認知課題・視覚探索課題の成績が低下したが、シーン理解課題では暗点が小さくても課題達成時間は短くならなかった。
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