本研究は、細胞外分泌物質のオミックス技術に係る。分泌物質は培養溶液に速やかに拡散し大幅に希釈される。我々は、マイクロデバイス技術と先端光学技術を用いて、この問題点を解決し、単細胞精度での分泌液網羅解析(セクレトミクス)の確立と計測スループットの向上を目指した。 我々は、単細胞セクレトミクス技術の生物学的有効性を示すと共に、高速かつ高精度で細胞を捕捉できるマイクロウェルの開発、光(ラマン散乱分光)による分泌液分析法の開発を並行で遂行した。単細胞セクレトミクス技術により細胞の種類が同定できることが示され、実用化に向けては課題が残るものの、スループットの向上が見込める結果を得ることができた。
|