Elovl6は炭素数12~16の飽和・一価不飽和脂肪酸の伸長を司る脂肪酸伸長酵素である。本研究では、Elovl6の骨の発達における役割とそのメカニズムについて検討した。Elovl6欠損新生児は、対照群と比較して小柄な骨格を示し、脛骨成長板は、Collagen10α1を発現する肥大層が厚かった。初代Elovl6欠損細胞ではCollage10α1とその関連遺伝子の発現増加を認め、それらを制御するタンパク質の細胞内分布も変化していた。すなわち、Elovl6欠損による脂肪酸組成の変化は、少なくとも生直後までの成長板の発達に関与することが示唆された。
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