本研究は、C#7のハンドベルに限定し、その材料に銅合金とアルミニウム合金、炭素鋼の計12種類のベルを製作し、被削性やベルの音色の違いを調べた。 その結果、ベルを切削するときの被削性はアルミ合金が最もよく、銅合金や炭素鋼では切削工具が食い込み、寸法誤差が大きくなることが分かった。またベルの音色は、銅合金の残響音が最も長く楽器としては最良であり、アルミ合金や鉄鋼材料では音の減衰が大きく、楽器としての価値は低くなる。また、アルミ合金の鋳物品と圧延材のC#7のベルの比較では、圧延材のベルと鋳物品のベルの音色には余り多くの変化は見られなかったが、鋳物品の基本周波数は圧延材に比べ若干低くなる傾向を示した。
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