日本語,英語,中国語の語句の要素を繰り返す発話の非流暢性を対象に,その非流暢性の引き金を分節素の環境から3つ抽出した。語頭,音声の移行(繰り返し末から後続部頭へ),そしてリズムの主な単位である。これらは話者約600名から得た非流暢性とその背景の自然発話サンプル約21000例の統計分析の蓋然性に基づく。 引き金は,吃音者と非吃音者,言語ごとに異なる序列があり,その序列上位の引き金で非流暢性が生じる。ここが最適性理論の応用である。引き金序列上位は吃音者が共鳴音と阻害音間の,非吃音者が共鳴音同士の移行で非流暢性を生じる。リズムは語頭とともに序列中位にあり非流暢性における個別言語の形態の相違を作る。
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