研究課題/領域番号 |
26580099
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
宮崎 里司 早稲田大学, 日本語教育研究科, 教授 (90298208)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 大学の講義理解 / 注視点記録装置 / インターアクション / 日本語教育 / 外国人留学生 |
研究実績の概要 |
申請者が、これまで論文として執筆した、以下の論文を参考に、データ収集をデザインし、これまで検証できなかった部分の実験を行うパイロットは、いくつか試みてきた。 麻生貴美(毛利貴美)・宮崎里司 (2007)「アカデミック接触場面におけるインターアクション行動分析―アイカメラを使った視線の軌跡検証による新たな方法論の試み―」『早稲田大学日本語教育研究』10 早稲田大学大学院日本語教育研究科 pp.1-15。しかしながら、それらを分析検証する時間が十分に取れなかったため、今年度の持ち越しとなっているところがある。さらに、2010年以降に論文発表された研究のうち、熊田道子・鈴木美加 (2013)「中級初めの日本語レベルにおけるExtensive Readingの効果」『日本語教育学会2013年度春季大会(立教大学)予稿集』pp.137-142などにも当り、講義理解周辺領域の研究動向を調べた。こうした先行研究などを参考に、今年度は、データ収集された内容を分析検証し、論考としてまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度、挑戦的萌芽研究の科研最終年度に当たりながらも、学内業務に加え、国際協力機構(JICA)をはじめとする、学外の担当業務が予想以上に多忙だったため、当初の予定されていた研究成果をまとめることができなかった。また、今年度、所属機関から、特別研究制度により、前期、海外滞在中であることから、後期に帰国後、前年度達成できなかった研究課題に取り組み、年度末までに成果を上げる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況欄でも既述したように、昨年度の研究活動は、十分に挙がられているとは言えない状況である。今年度は、「留学生が用いる講義理解のための学習ストラテジー」と「講義担当者が、留学生に対して用いる講義理解促進のための教授ストラテジー」という、留学生・講義担当者双方の問題解決ストラテジー使用の実態を解明するため、研究協力企業であるナックイメージテクノロジー(NAC)社との連携協力を図り、視線計測システム(EMR8b)を利用した、外国人留学生が参加する実験型講義場面研究を計画し、留学生ならびに講義担当者や他の日本人受講生などのインターアクション行動を検証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に予定されていた支出予定が、研究計画実施の遅れにより十分に達成できなかったため、次年度使用額が生じる結果となった。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度、パイロット的に収集したデータの分析に伴う、アシスタント経費(人件費)を計上する。さらに、協力企業であり、申請者が以前に、大型装置購入申請を行った、㈱ナックイメージテクノロジー(http:/www.nacinc.jp))の、眼球運動計測機器、EMR-8Bに加え、眼球運動データ解析ソフトEMR-dFactoryを、物品費として揃え、さらなるデータ収集を行う予定である。
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