本研究は、注視点記録装置(アイマーク・レコーダー:Eye Mark Recorder EMR)を用い、日本語母語話者と非母語話者が参加する、講義理解過程における視覚情報処理のインターアクション問題が、どのように解決されるのかを検証するものである。具体的には、大学での講義場面における調査対象者の眼球運動の軌跡を、EMRによって記録し、さらに、調査対象者の内省データから、「講義理解のための学習ストラテジー」と「留学生に対して用いる講義理解促進のための教授ストラテジー」を抽出し、大学の講義のあり方を考察する。この成果は、留学生教育に対する提言と共に、教員のFDカリキュラム構築にも寄与すると思われる。
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