これまで言語学に対しても示唆に富んだ研究が多くなされているコネクショニズムという研究手法は、第二言語習得研究への応用も大いに期待できる。しかし、概説書等で紹介されている実践例は第二言語習得研究への応用を想定していないため、それらをそのまま適用することはできない。そこで本研究では、学習の対象となる同一の事象や項目を異なる二言語間で同様に記号変換できる共通の変換フォーマットを提案し、第二言語習得を模擬する学習シミュレーションが可能であることを示した後、複数のシミュレータを用いて検証し考察を行った。その結果、これまで単独のシミュレータを用いていた際にはわからなかった新たな側面が明らかになった。
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