本研究課題の目的は、実解析学に現れる様々な関数空間において新規に発見されつつある関数不等式に対し、その成立の背後にある未知の変分構造を捉え、新しく変分原理として整備・確立し、変分原理の視点から当該の関数不等式を統一的に理解し、偏微分方程式論への応用を探ることである。 本研究課題の具体的な研究内容は以下の通りである。(1)不定符号変分構造を持つ楕円型方程式系への Sobolev-Orlicz 空間を用いたアプローチ、(2)種々の関数空間における Trudinger-Moser 型不等式に付随する変分構造の解明、(3)スケール不変 Hardy 型不等式とその応用、特に解の安定性理論との関係の解明
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