高エネルギー素粒子実験では荷電粒子の種類を識別する測定器が必要である。低いエネルギー領域では速度を測定するTime of Flight測定器などが有効であるが、粒子速度が真空中の光速の99%以上の高エネルギー領域では粒子間の速度差が小さくなるためTOF測定器では十分な粒子識別効率が得られない。高エネルギー領域で最も有効な粒子識別装置はチェレンコフカウンターである。本研究では輻射体に透明光ファイバーケーブルを用いた2種類のチェレンコフカウンター(チェレンコフ発光の有無を測定するしきい値型と伝播時間を計測するTOP型)を新規に開発し、しきい値型では十分な粒子識別能力があることを証明した。
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