本研究では炭素スパッタによる薄膜技術で高精細かつ高抵抗の電極を構成するアイディアにより、MPGD特有の放電問題を狭い電極間隔においても回避できるデザインの放射線検出器開発を行う。本研究では炭素スパッタを用いたMPGDの微細加工サイズの限界をMSGC型のMPGD開発により評価し、μ-PIC型のMPGDを試作した。またスパッタを用いた積層技術を用いることで、これまで電極の各チャンネルに必要だったバイアス抵抗を表面抵抗パターンに入れ、積層電極でACカップリングのキャパシタを形成する新しい技術の導入にも成功し、非常にコンパクトな読出しが可能かつ高位置分解能の検出器開発に成功した。
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