ダイヤモンドは、光・電気・熱・硬さ・音等、「地球上で最高の」という接頭語がつく性質を持ち、人間の生活を豊かにする先端材料でもある。一方で、簡単かつ大量にダイヤモンドを合成する技術は未確立である。本研究では、ダイヤモンドを、ビーカーに入れたお酒やガソリン(=炭素原子を含む有機液体)の中で手軽に合成するという、かつてない挑戦的テーマを掲げて取り組みを始めた。炭素原子が結合してダイヤモンドの種ができるよう、促進剤として硫黄を加える、さらにダイヤモンドと構造がよく似た化合物を土台として種を作ろうと試みた。現段階ではダイヤモンド生成は道半ばであるが、電気を通す緻密な薄い膜状の炭素材料が得られた。
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