MWCNTを活用したギガ周波数帯用電磁波吸収材料創製ならびに吸収帯域制御の可能性を明らかにすることを目的として,MWCNTの直径寸法およびアルミナ母材中での分散状態が電磁波吸収特性に及ぼす影響評価を行った.直径の大きなMWCNTを配合した試料は,小さなMWCNTを配合した試料に比べて高い吸収特性を示す傾向が認められた.同一のMWCNT添加量において,低い分散性の試料は,高い分散性の試料に比べて良好な吸収特性が認められた.分散性の良好な試料は高周波数において吸収効果が高いことがわかった.これらの観察結果は,MWCNTの直径寸法ならびに分散性を調整することで吸収帯域制御の可能性を示すものである.
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