本申請研究は,群知能による最適化手法をディジタル技術で実現することを目的とした.以前に開発した人工神経回路を基にした確率要素を持たない決定論モデルを用いて,群知能のハードウェア化を念頭に置いた理論構築を目指した.その結果,2つのモデルを構築し,基本ダイナミクスであるニューラルカオス発振器を基にした準カオス発生系のパラメータと性能の関係を定量的に示し,設計指針を与えた.また,プログラマブルな回路上に粒子の動きを離散時間系としてハードウェア実装し,回路の挙動と最適化性能の関係を示すことができ,有効なパラメータの設計指針を確立できた.また,動的問題でも提案手法が有効であることを示すことが出来た.
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