本研究では、鉄骨ハウスの断面形状を「翼型」とすることによる風力低減に加え、側壁に意図的にスリット状の開口を設けて内圧を制御することで更なる風力低減を図り、スパンの大きな園芸用鉄骨ハウスを開発するための基礎データを得ることを目的としている。 先ず、系統的な数値流体計算を実施し、断面形を規定する5つのパラメータを広範囲に変化させて風力係数を計算し、風力低減の観点から最適な断面形状を決定した。風洞実験も併せて行い、その妥当性を確認した。次に、側面にスリット状の開口を設け、その開口率が内圧性状にどのような影響を与えるかを、風洞実験で得られた外圧データを用いた内圧シミュレーションにより明らかにした。
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