iPS細胞などの多能性幹細胞は、高度な培養技術を必要としており、現状は熟練者の培養スキルに依存している。今後このような幹細胞を広く活用するには「最適な培養法の標準化」が必須であり、そのためには細胞培養工程全体の数値化法の開発が急務である。本研究では、iPS細胞をモデル細胞として、未分化能との関連が深いことが知られるiPSコロニー形について、全コロニー・全履歴の形態情報の変化を数値化・可視化する手法「Total Culture Fingerprint法」を開発した。これによって培養工程の各種ストレスと、これに関わる幹細胞の品質低下とコロニー形態の変化について定量的なモデル化が可能なことを示した。
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