本研究の目的は、日昇、日没時に対流圏界面を上下に移動しながら数週間に渡り飛翔し続ける気球実験システムを開発することにあった。体積100立方メートルの小型ゼロプレッシャー気球と体積10立方メートルのスーパープレシャー気球を連結したタンデム気球システムで実現できることを定量的に示し、最重要要素である気球開発、および、見通し限界の制限のない衛星通信システムの構築を行った。最終的には、体積10立方メートルで3kgと非常に軽い気球で、10,000 Paの耐圧性能を達成し、ガス漏れが十分小さいことを確認すると共に、イリジウム衛星を用いた小型通信システムを構築する成果をあげた。
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