「緑の革命」から取り残された地域では低肥沃度であり,そこで肥料等低投入なまま収量をあげられる品種が求められている.それには作物根系が重要であり,根系の情報全般を解析して捉え直すこと,すなわちルートフェノミクスの確立が重要となる.そこで,本研究では栽培期間中に作物根系の画像を効率良く取得して解析するシステムを開発し,それを用いてイネ,ササニシキ/ハバタキの染色体断片置換系統群の根系を解析した.その結果,伸長角度と冠根長に関係する量的遺伝子の候補が第5,第10染色体にそれぞれ存在することが予想された.本研究で開発したシステムはルートフェノミクスの確立に大きく貢献すると考えられる.
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