アルミニウムイオンを吸収しつつ耐性を示す「内部抵抗性」植物のアジサイ(Hydrangea macrophylla)の耐性機構を研究し、酸性土壌耐性新戦略の創成を目指した。アジサイを酸性土壌で栽培し、各組織のAl含有量、Al輸送体遺伝子の発現量を解析した。酸性土壌ではHmVALT遺伝子の発現量と組織のAl量が有意に増加した。HmVALTを導入したシロイヌナズナを0.5 mM AlCl3 水溶液を吸水させ栽培した。野生種(cv. Col-0)の一部は生育不良を起こし葉の枯死が観察されたが、HmVALT過剰発現株では開花まで問題無く生育した。HmVALT酸性土壌耐性における重要性が明らかにできた。
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